先進地、大阪で根付く「原学級保障」
「つばちゃーん」。授業終了のチャイムが鳴ると、7、8人のクラスメートが1人の児童に駆け寄った。休み時間、輪の中心にいたのは、大阪府豊中市立南桜塚小5年の前川椿さん(10)。前川さんはてんかんの一種、ウエスト症候群の影響で、自力で歩いたり話したりできない。
特別支援学級に籍を置きながら、トイレなど身の回りの世話をする介助員や、学習面をサポートする支援担当(加配)教員の力を借りて、通常学級で学んでいる。運動会の徒競走も、クラスメートに車椅子を押してもらって参加した。友達がうちわであおいだり顔を触ったりすると、前川さんはニコッとほほ笑んだ。
障害のある児童・生徒は通常学級や特別支援学級のほか、特別支援学校に在籍するケースもある。南桜塚小には特別支援学級が9クラスあり、計48人が在籍。授業は支援学級では行わず、全て通常学級で実施している。「学級を分離することは、子どもから社会関係をつくる機会を奪う」との考えからだ。橋本直樹校長は「障害の有無ではなく、その子が学校生活を送るために何が必要かを考える。それが誰もが行きやすい学校づくりにつながる」と話す。
前川さんの母佑美さん(41)は「子ども同士が関わり合い、成長できるのは今しかない」と特別支援学校よりも、地域の子と共に育つ環境を選んだ。「友達と一緒にいる時は、笑顔のはじけ方が違う」とこの学校が娘に合っていると感じている。
文科省「半分以上を特別支援学級で」
22年4月の文科省通知は、豊中市などが実践してきた原学級保障の取り組みに水を差すものだった。…(以下有料版で, 残り1853文字)
毎日新聞 2024/9/1 05:00(最終更新 9/1 05:00)
https://mainichi.jp/articles/20240830/k00/00m/040/038000c
引用元: ・「狙い撃ちされた」 大阪のインクルーシブ教育に水を差す文科省通知 [蚤の市★]
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